退職勧奨 ~その後・・。
退職勧奨を受け、数日・・。
その後冷静になって内容を再度整理してみた。
社長の言い分はこうだ・・
まず、
・今の店は『お前(私)のために開けてやっている』にも拘らず、本気で業績回復策・戦略を講じているように見えない
・お前が今すぐ「辞める」と言えば、すぐに店は閉められる
・『お前のためを思って』今後5年間面倒を見てあげるのだから、その間に何らかの技術を身につけたり益率を上げる施策を講じて、とにかく業績を改善せよ
・現赤字に対して、お前には年間経費がこれだけかかっている。(約10年の在籍で初めて決算書を見せられる もちろん良いときのものは一度も見たことは無い)
・技術を身につけ、業績も回復できたあかつきには、営業権を与えてあげてもいい
・ビル立て替え後のお前の籍は、これからの5年間にかかっている。お前のやる気次第で次が保障される
だ。
主観的にみれば、即刻「んじゃ、今すぐ辞めてやるわ!」と啖呵をきって明日にでも辞めてしまいたい気持ちになるが、私にも家族がある・・。
自己都合で退職すれば、失業保険の給付でも多少不利となるし、逆に言えば、彼はそれら諸々の事情をも利用して私が簡単に辞められないことも見越していると思う。
客観的(対外的)にみれば、温情で赤字続きでも店長として雇ってきたが『自己都合』で辞められ、仕方なく閉店する運びとなりました、と言う体で面目が立つ。
ここまで戦略的に店の引き際を考えられるのであれば(推測ではあるが)、ぜひとも店の業績のためにその悪千恵を発揮して欲しかった・・。
そして、これらを踏まえて改めて私の言い分はこうだ。
・私の非番の日は彼の出勤日であるが(たった週1日)、もう何年もほとんど丸1日店に立っていることはなく、パート従業員に留守を任せている。
その間は販売員1人体制となってしまい、単純に売り上げ生産性は悪くなっているはずだが、本人は自覚が全くない。
またその間、店のために裏方作業を行っている様子も微塵も感じられない。
・在高超過は期中の急な営業戦略の変更の結果であり、その際この懸念は伝えていたにも拘らず、もちろん本人はそのことに触れないし、忘れたフリをしている。
・「なにか変えなければならない」が今のマイブームのようで、前述のとおり期中に急な販売戦略の変更を行ってみたり、すでに創業40年を超える老舗にも拘らず、大きな看板を設置してみたり、分店を出してみたり・・。
意味不明な采配が多いし、その影響でかなりの出費を計上しているが、これもまた認めることは無い。
・ビル立て替えを含めた再整備計画の影響もあり、近隣環境はすでに激変していて自店に限らずビルの商店は軒並み客数減が如実に出ており、私はそれを食い止めるべく商店会の役員を率先して務め、販促活動を中心にやっている。(彼は商店会に懐疑的であり、活動にも否定的)
・「利益率が高く、且つ、低単価品の拡充」 が今後の方針として挙がっているが、前述のとおりビル自体の集客減という実情があるにも拘らず、購買数ありきの戦略を立ててしまうその稚拙さで、いままで何度も会社のピンチを招いてきた。
なかなか互いの思惑をすり合わせる機会の無い中で、私は「お前に任せている」と言う言葉を糧に、私なりの戦略を立て、PDCAを繰り返してきたつもりであったが、確かに結果には結び付けられていない現実はある。
そして、これが今後独立したときに大きな経験値となり、活きる時がくると信じている。
とにかく、今は終焉に向けての準備作業が始まったということだと思う。
もちろんそれは構わないし、今が赤字であればなおさら終焉の際は何とか解消して、気持ちよく終わりを迎えたい。
もし私が来年早々にでも退職を依願した場合は、この店はどうなるだろう?
本当に1年も経たず店をたたむのだろうか?
パートのみんなにも事前に打ち合わせしておかなければ、迷惑がかかる。
今まで約50年、この店を、従業員を、そして私を慕って来てくれていたお客様方に大変申し訳なく思うが、経営者である本人はどう考えているのだろうか・・。
いろんなことを考えたこの3日間・・。
また明日から1週間が始まる。
早く・・そしてじっくりと今後の「生きる道」を見出さなければならない。